第127回 C-NET ひたち 俳句会を開催

 10 月25日(日)第29回「対岸」吟行会が日立支部が当番幹事となり開催されました。秋晴れの晴天に恵まれ眩しい程の吟行日和、県内は勿論・東京・千葉・栃木・福島等より104名の参加があり盛大に行われました。
 吟行地は、茨城百景の一つとなっている日立の泉が森と糸魚の里・海岸側が断崖となっている古坊地公園・久慈浜海岸をご案内しました。泉が森は常陸風土記に「蜜筑の大井」と記され歌垣の場でもありました。風土記が編纂された700年のころから、神秘的な青白い泉が滾々とわき続けています。隣接する公園の泉川には淡水魚糸魚が生息し見ることができます。
 古坊地公園の灯台に登ると、北は鵜の岬から、いわき、塩屋崎方面、南は東海村の晴嵐、磯崎岬、鹿島灘なども見渡せます。
俳句会結果  今瀬 剛一 「対岸」主宰選
  特選 木洩れ日のやうに色鳥地に下りぬ  小野 さとし
  特選 糸魚棲みつづく歳月秋澄めり    佐藤 千珠

泉神社

泉が森の湧水

糸魚の里

古坊地公園の灯台

11月の句会

  • 日 時 : 11月18日(水)13:40~16:00 句会
  • 場 所 : NPO法人コミュニティーNETひたち多賀事務所

小野先生の講話

  今月は「絵に描ける俳句・絵に描けない俳句」のお話しでした。
俳句には絵に描ける作品と絵に描けない作品がある。絵に描ける作品は佳い句であり絵に描けない作品は考え直したらよい。五月雨や大河を前に家二軒(与謝蕪村)この句は絵になりますか?絵になる。なお心象句は絵に描くのは難しい。

例句について話し合う。棒線の部分が問題。

  1. 夕日吸い取り渋柿の色を増す (絵に描けない)
  2. 行くほどに落葉降らせて五百羅漢
  3. ひとり減りふたり減り公園は冬夕焼け (俳句は瞬間を詠むもの時間のずれがある)
  4. 一枚の餅の如くに雪残る   川端 茅舎(良い句の例)
  5. 落葉つくして鐘楼に鐘一つ  今瀬 剛一(良い句の例)
  6. 朝寒し背を丸め押す車椅子(説明的、俳句は説明しない)


127回C-Netひたち俳句会結果

小野さとし先生選

特選 ハローウィン黒衣の脚のたくましく 仁 志
錦秋やなんぞ華やぐわが命 芳 洲
特上の秋限定の和菓子かな 興 洋
秋三たび妻の墓前に参りけり
父を偲びて眺めては松手入れ
秋深し妻に針穴難儀なり 光 夫
持つ杖に秋夕焼けて明日は晴れ 源 一
七五三雨に負けずに宮参り 典 男
紅葉山絶壁の底水の音 キミ子 

文責 櫻井 キミ子

【 俳句会リーダー   櫻井 キミ子 】
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