第131回 C-NET ひたち 俳句会を開催

  3月5、6日と千葉県のマザー牧場、鴨川シーワールドを旅行して来ました。
マザー牧場は、房総半島の山々や、東京湾や富士山の雄大な景色が見渡せる鹿野山にあります。250ヘクタールという広大な敷地は、「花と緑と動物、そして人間とのふれあい」のできる豊かな自然の中にありました。雨の予報でしたが、朝から降らず照らずの吟行日和でした。
マザー牧場は今菜の花の盛りで眩しく、子供たちは弾んでいました。動物との触れあい体験もしました。長いこと待ち、乳牛の手絞り体験ができました。写真がないのが残念です。ずっしり重い乳房、触れると温かく牛は気持ちよさそうに静かにしていました。
「手絞りの牛の乳房の暖かし」 キミ子

3月の句会

  • 日 時 : 3月16日(水)13:00~16:00 俳句会
  • 場 所 : NPO法人コミュニティーNETひたち多賀事務所

小野先生の講話

 今月は(俳人協会副会長)「対岸」主宰「今瀬剛一の世界50句について」のお話しでした。角川「俳句」5~6月号の行方克己、中原道夫、神野紗希氏の鼎談より。会員の合評含む。

1.
図太くて無骨で水戸の氷柱なり
自画像のような感じがする。自分のことを氷柱に託して詠んだ句。水戸っぽの反面感じやすい敏感繊細な氷、私はこう言う人間ですよ。と言っているようである。
2.
冬帽子重くて人混みに沈む
精神的なもの、人混みに紛れそうになるそういう自分である。希望の裏返しのよう目標、行く道を失って仕舞うのではないか、そんな自分でもある。。
3.
次々と逝き温石はただの石
前書きに相次いで友人を葬ひとある。無常観、悔しい、たまらない。単なる石、淋しい、恋しい 温石によせて一句を語っている。
4.
1月や松の間を海が埋め
すっきりした描写,一月の海、清澄の海を良く表現している。
5.
神杉の梢はとほし蜷の道
格のある風景、透明感のある句。人事が及ばない感じがある。
俳句の道はまだまだ深くて遠い。

その他の句

  1. たんぽぽがまぶしくてじゃあさようなら
  2. どこを開いても夕やけ色の本
  3. 豊年だ豊年だまた父老いる

※一か所に留まっていれば置いて行かれる。

131回C-Netひたち俳句会結果

小野さとし先生選

ひとはみなひとつ𦜝もつ建国日 光 夫
梅の花重なり合つて混み合つて 典 男
争乱の跡をちこちに梅の街
頂にかたくり揺るる筑波かな 興 洋
春の海サーファーは波の頂点へ キミ子
手の届くあたり物置く春炬燵 芳 洲
峠越へ春に抱かる一軒家 仁 志
菜の花を一輪生けて茶を点てる
【 俳句会リーダー   櫻井 キミ子記 】
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