第137回 C-NET ひたち 俳句会を開催

9月3日結城市民情報センターに於いて、第2回紬の街ゆうき蕪村俳句大会が開催されました。薄曇りの暑い日でしたが当日参加78名、事前投句、応募作品972句でした。

記念講演  演題「俳句を楽しく」
      講師 今瀬 剛一先生 「対岸」主宰 俳人協会副会長
      特選 父の靴揃へゐる子にさくら咲く  飯山 昭

紬の街ゆうき蕪村大会入賞作品

大会賞 花筵活断層の上に敷く 結城市 高橋 薫
準大会賞 筑波嶺は親父の背中夏立てリ 結城市 山口 富雄
結城市長賞 板の間と言ふ涼しさの昭和かな 常総市 草間 土居
結城市教育長賞 風花や逢はねば遠くなる絆 行方市 柏葉 雅子
結城市社会福祉協議会長賞 てのひらを替えて秤りし春キャベツ 入間郡 伊藤 たか子
紬の街ゆうき賞 15名

9月の句会

  • 日 時 :9月21日(水)13:00~16:00 句会
  • 場 所 : NPO法人コミュニティNETひたち多賀事務所

小野先生の講話

  今月は「俳句は平明(はっきり、やさしい)にして独創的」なものが良い。
のお話しでした。
俳句は以前から平明で誰にでも解り、心にスーッと入っていき、感銘を与える。そのような平明さを大切にしている。
俳句は誰でも感じていながら、今まで言い留められていなかったことをズバリ言い留めた俳句が良い。誰かの繰返しでは駄目である。
下記例句についてみなさんで鑑賞し合いました。

例句1.
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺  正岡 子規
自然の臨場感。
例句2.
桐一葉日当たりながら落ちにけり  高濱 虚子
自然の一瞬、枯葉の命、凋落、あわれ等。
例句3.
谺して山ほととぎすほしいまま   杉田 久女
精霊な命、草木、動物、人、無生物、
人工物などひとつひとつに 宿っている。
例句4.
ものの種にぎれば命ひしめける   日野 草城
種の真実を真正面からとらえている。
例句5.
寒肥を撒くというより叩きつけ   今瀬 剛一
寒中農作物・果樹・庭木などに施す肥料。「撒くといふより叩きつけ」に臨場感がある。
例句6.
運動会午後へ白線引き直す     西村 和子
独創的作品。他人をまねることなく,独自の考え。
例句7.
草笛のなる子ならぬ子真顔かな   小野 さとし
俳人:岩田由美氏に端的な表現と褒められた。

第137回C-Netひたち俳句会結果

小野さとし先生選

特選 蛍飛ぶ自在に光る音符かな 光 夫
名月の三陸の宿崖の上 典 男
赤とんぼ日暮れの早き山の町 キミ子
登山道梯子の先の桔梗かな 興 洋
三粒五粒七粒葡萄きりもなし 芳 洲
黒雲の斥候走る野分かな 仁 志
蜩にせかさる迎へ保育園
盆過ぎの団地静かになりにけり
秋団扇妻留守夕餉辛過ぎし 源 一

文責 櫻井 キミ子

【 俳句会リーダー   櫻井 キミ子 】
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