俳句(作句)の心構え
俳句は”今”を詠む 作者の顔の見える俳句がいい。
自分の今を自分の言葉でうまく作るより誰のでもない自分が
作ったのだという俳句を詠む。
実感、感動、発見、余韻、余情のいずれかのある俳句を!
◎はっきり、すっきり、どっきり
一ヶ所を掘り下げる。単純なほど良い句になる。
◎季語が魅力的に効いている句
◎俳句の三本柱としての切れ
切れをもつのが俳句という詩。切れは十七音が散文の断片から
脱し日常次元から飛躍し詩になる要(かなめ)。
世界最短誌である俳句の核心は書かれていない余白にある。
余白を生むのはこの「切れ」。
一方ただごと俳句は詩の核心部をもたないため切れもなく流れ去る。
◆鈴木信行先生選句◆
特選 | 群れてよし独りまたよし花見かな | 芳 洲 |
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◎ | 降り出しも終りも見せぬ春時雨 | 光 夫 |
◎ | 雨だれに木の芽写りて光りをり | 興 洋 |
◎ | 満開の桜悲しむ人もゐる | 典 男 |
〇 | 輪唱が涙の仕掛け卒業歌 | 仁 志 |
〇 | 喜寿の春妻にケーキを持ち帰へる | 正 |
〇 | 夜桜や右脳左脳もさくら色 | キミ子 |
〇 | 春嵐水面に任す小鳥かな | 孝 |
〇 | 散る桜弁当と共に味淡し | 源 一 |
文責 内田 芳勲