第19回 C-Netひたち俳句会
立冬も過ぎ、日々風の冷たさを感ずる毎日、温かいものが恋しい頃となりました。
季節の変化は、良い句が生まれる時です。良い句に恵まれることを期待しております。
・日時:10月15日(水)14:00〜17:00
・場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生のお話
今回は、「季語が動く」「季語が移る」についてのお話でした。
〔例句〕○○や笠間の里のわび住まひ
上の俳句の○○のところに、中7、下5が寂しいので明るい季語を入れてみてください。
(例)秋晴、色鳥、初雁
・どの季語でも合う句→「季語が動く」という。
(例)鶯、春暁、春めく、3月、紫陽花、餅つき、凧揚げ
・当季以外の春、夏、冬の季語をもってきても合う句→「季語が移る」という。
これらの句は大した句ではない。
・季語が動かない句、移らない句をつくることが大切である。
名句は季語がぴたっと合って動かない、季語が移らない。
・閑かさや岩にしみいる蝉の声(松尾芭蕉)
・月天心貧しきまちを通りけり(与謝蕪村)
季語は普通上五、下五に付き、中七にはあまり付かない。
言葉の使い方や配列がよくないから季語が移る。
例句を通して、解かり易く説明して下さいました。皆さんも一句をまとめる場合は、参考にして
推敲しましょう。 |
第19回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
ドック終えルンルン秋の欅道 |
秀峰 |
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◎ |
ロープウエイ満員にして紅葉狩 |
興洋 |
◎ |
よどみなく婦唱夫随の障子張り |
芳洲 |
◎ |
黒光りして弁慶の笈冷ゆる |
キミ子 |
◎ |
猪堀りし自然薯の穴風渡る |
斐紗子 |
○ |
睦み合ふ仲間横目の赤とんぼ |
光夫 |
○ |
久々の夫の笑顔や菊なます波 |
敦子 |
○ |
駅前の交通調査落ち葉舞ふ |
正 |
○ |
久慈川を編隊飛行秋あかね |
淳 |
○ |
酔い覚めの一人歩きの星月夜 |
典男 |
ケヤキ通り(6号国道) 写真:宇梶会員 |
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