第26回 C-Netひたち俳句会
空梅雨の暑い日ですが、初夏の風が緑の木々を吹き抜けていきます。NPO法人設立5周年、記念式典も終わり、今年度の新役員初回理事会開催を控え多忙な時期です。今回からコミュニティNETひたち多賀事務所で、句会を行う事になりました。
6月の句会
・ 日時:6月20日(水)14:00~16:30
・ 場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生のお話
今回は、「俳句二物配合説」のお話でした。俳句には二物配合と一物仕立てが有ります。(例句)
・ 江ノ電を途中下車して泥鰌鍋 典男
・ 大正のままの店蔵薄暑光 キミ子
・ 辻馬車のしゃんしゃん鈴の夏来る 斐紗子
・ 手作りの手をはみ出せる柏餅 芳洲
作品の中の、二物配合は即かず、離れずが良い。二つを離して詠むが、離れすぎると分からなくなります。飛躍した二つの配合がよくひびき合う俳句が良い。
良い句の例 として下記の俳句について、具体的にお話して頂きました。
・ 戦争と畳みの上の団扇かな 三橋 敏雄
・ 球場に万の空席初燕 今井 聖
・ 初夏に開く郵便切手ほどの窓 有馬 朗人
・ 一肢足りぬ昼の大蚊本厚し 和田 悟朗
・ 戦争が廊下の奥に立ってゐた(無季) 渡辺白泉
第26回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
谷若葉朱の神橋は一文字
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光夫 |
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◎ |
雷鳴に急かれて越える峠かな |
淳 |
◎ |
鳴き砂の渚弓なり夏燕 |
斐紗子 |
◎ |
開け放つ足利学校風薫る |
キミ子 |
○ |
木漏れ日や石間に光る苔の花 |
典男 |
○ |
旧友の廃屋なるや柿若葉 |
芳洲 |
○ |
鵯に味見越されて枇杷熟るる |
興洋 |
○ |
お茶会に見事な大山蓮華かな |
正 |
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