第30回 C-Netひたち俳句会
菊薫る季節となり、秋晴れの日が続いております。
皆様お元気でお過ごしのこととお慶び申し上げます。
10月の句会
・ 日時:10月17日(水)14:00〜16:00
・ 場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生のお話
今回は、「なる句」と「する句」についてのお話しでした。
「なる句」とは対象から感受した時に素直に言葉がついて出てきた句、直感、直叙、想像、感想を加えないでそのまま述べたもの。何も付け足さない、加えないもの、「賜り句」。
・ 五月雨を集めて早し最上川 芭蕉
・ をりとりてはらりとおもきすすきかな 蛇笏
「する句」とは、断片をメモ、大雑把な句を材料として、後で句をつくる。後から表現、季語、苦労して一句に仕上げる。
どちらが良いか? 「なる句」の方が良い、一生に数える位である。「する句」を季語、リズム等考えて「なる句」に近づけ仕上げる。
例句
1. 口笛の遠くにありて花野風・・・ありて、物ではない、リズムが悪い
2. 口笛の遠くになりて夕花野・・・なりて、ダブリ
3. 口笛の遠ざかりゆく夕花野・・・現場に立ったような句。
第30回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
秋の夜の寝息うかがふ介護室
|
芳洲 |
|
◎ |
源泉の湯の盛り上がり朝の鵙 |
キミ子 |
◎ |
照り返す海峡まぶし稲襖 |
斐紗子 |
○ |
満月の水面に揺らぐ露天風呂 |
典男 |
○ |
六角堂月を肴の宴かな |
興洋 |
○ |
木犀のほのかな香り赤信号 |
淳 |
○ |
米沢の故郷なまりの芋煮会 |
正 |
○ |
稲の秋真っただ中に筑波山 |
光夫 |
|