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第69回 C-Netひたち 俳句会を開催
第69回 C-Netひたち俳句会

 1月23日大子で行われた「第27回全国氷瀑俳句大会」に参加してきました。今年も快晴に恵まれ素晴らしい天気でした。1月の寒波で瀧が凍り、「しが」も流れたとテレビ、新聞ニュース等でも報道され、楽しみにしておりました。今日の瀧は三筋の流れを残して凍っていました。事前投句は一般の部906句、小・中学生の部1006句でした。小・中学生の部の投句が増えて喜ばしいことであるとの挨拶がありました。
 今回は「浮野」主宰 落合水尾先生の「写生・その他」―リアリズムとロマンティシズム―の講演がありました。

 落合 水尾特選  事前投句
  ・ 滝凍てて夜は月光を峙てり      町井 寂石
  ・ 凍て滝や秘めしがごとき水こぼす  鎌田 洋子
  ・ 一徹を立ち上げて滝凍てにけり   横田 幸子
 今瀬剛一特選  事前投句
  ・ 懸け大根だんだん縄の力抜く     久野 千尋
  ・ 灯台の遥か彼方を鳥帰る       細井 寿子
  ・ 瀧凍り父の湯呑みの湯気太し     桜井 キミ子

   
1月の句会
 ・ 日時:1月19日(水)14:00~17:00 
 ・ 場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
  
小野先生の講話
 今月は『俳句には感動がなければならない。』というお話でした。
 今年から引き締めて厳しく選句していきたい。
 俳句には人事句が多いが、良い句を詠むのは難しい。
 自然と人の関わりを大事にして詠むこと。それは、感動を詠み込むことである。

事例句
・百骸の軽くなりたる雁渡し
 「百骸」とは人間の体のたくさんの骨、「雁渡し」は10月ごろ雁が渡るころの北風、秋  の北風に、ふと渡りゆく心情を、季語、「雁渡し」に重ね、上5、中7、で感慨深く詠ま れている。読み手によりいろいろ解釈できるので深みのある句。以下3句は平明で分かりやすい佳句。
・五羽六羽七羽と数え鷹渡る
 五羽六羽七羽と沢山の鷹(差羽)が南へと渡り行く見事さに感動した。その表現が適切でよい。
・秋風に押す力あり押されけり
 秋風に押される感じに、はっと気づき、秋風を力としてとらえたところに、実感がある。誰しもが経験していることである。
・秋耕の畝の百条輝けり
 中7の「畝の百条」は整然とした多くの畝が立ててあるさまの見事さに感動。それを「輝けり」と表現した、うまい句。      (久保 裕 記)


第69回C-Netひたち俳句会結果

 小野さとし先生選
  
 ◎  餅搗きの天地の精気呼び起こす  芳 洲  
 ◎  座を正す袴きりりと初稽古  キミ子  
   朝霜の深く眩しき瀧の句碑  斐紗子  
   櫛を手にしんみり握る冬鏡  光 夫  
   白菜を割って干したる甘みかな    
   仲間うち丸い膝寄せ炭手前  良 佳  
   大手締め妻と購ふ福だるま  要四郎  
   枯れ草の斜面を滑る母子かな  興 洋  
   湧水の泉ケ森の大福茶     
   江ノ島よりのパノラマ初見富士  典 男  
               
                      俳句会リーダー 桜井キミ子記

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