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第74回 C-Netひたち 俳句会を開催
第74回 C-Netひたち俳句会

 震災から早100日が過ぎましたが、未だ収まらない余震と原発問題。普通の生活に戻れるのはいつになるのでしょう。

 烏帽子岩

 6月10日定例吟行の日ですが、今回は近くの海岸を廻りました。瓦礫の積まれた海岸は人影が見当たらず、マーガレットが静かに咲いていました。また河口から押し上げられた廃船は木下闇の岩の上に乗っていました。崖の崩落も見られましたが、河原子海岸には、サーファーが戻っていました。烏帽子岩の東湖の碑は傾き、木々は潮枯れで茶色になっていました。砂浜には浜昼顔がびっしり見事に咲いていました。

6月の句会
・日時:6月15日(水)14:00~17:00 
・場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所 

小野先生の講話
 今月は『俳人 鈴木真砂女』のお話でした。
 明治39(1906)年に千葉県鴨川市に生まれる。50歳のとき離婚し、銀座に小料理屋「卯波」を開く。店の由来となった句「あるときは舟より高き卯波かな」句集7冊、1977年、俳人協会賞受賞。6冊目の『都鳥』で読売文学賞を受ける。大岡信によると「生活感、表現の切れのよさ、句の安定感」が評価される。1999年、蛇笏賞受賞。
真砂女句
・花衣紺を己の色として          ・夫を捨て家捨てて鯵叩きけり
・何事も半端はきらい冷奴        ・遠き遠き恋が見ゆるよ冬の浪
・神仏に頼らず生きて夏やせて     ・うすものや人悲します恋をして
・したたかに水打つ間口一間半     ・死のうかとささやかれしは蛍の夜
・鰯さくに指先二本安房育ち       ・蛍火や女の道をふみはずし
・捨てきれぬ物にふるさと曼殊沙華   ・蛍を命あづけし人と見る
・長生きの意地の一つか初鏡      ・戒名は真砂女でよろし紫木蓮

第74回C-Netひたち俳句会結果
 小野さとし先生選

 特選  大波のぽっとサーファー吐き出せり  キミ子  
 ◎  水槽の章魚の出たがる余震かな  斐紗子  
 ◎  復興の槌音高し夏の空  芳 洲  
   夏富士の五湖それぞれの逆さ富士  典 男  
   原発の危機去りやらづ茄子植うる  要四郎  
   街の色白さ増しけり更衣  光 夫  
   本堂に磬子の響き梅雨の中    
   合鴨の掻き回しゐる青田かな  興 洋  
               

俳句会リーダー 桜井キミ子記

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