第115回C-Netひたち俳句会
11月10日(月)コミュニティNETひたちの「秋の交流会」の旅に暫らくぶりに参加しました。心配された天気も文字通り錦秋の好天に恵まれ、35名の参加がありました。初めに永源寺(別名:もみじ寺)の散策。紅葉も丁度見頃で人出もあり賑やかでした。
大子俳句連盟の吟行会の方々に思いがけず出会い、また「対岸」の同人にも会い嬉しくなりました。 「思い出浪漫館」で昼食・懇談、バスの行き帰りの車内での合唱や談笑など、秋を満喫しました。帰り道に寄った里美の案山子祭。今年も来年の干支の未がグランプリ賞をとっていました。
今回は「秋の交流会」の旅の栞を豆本にして配っていただき、また出来たてのミニコミ誌vol.14も配布され大いに話が弾みました。流石C-Netです。
事前準備も含めてお世話になった幹事のみなさん、その他多くの方々のご尽力に御礼を申し上げます。
・錦秋や晩学にして意気軒昂 芳 洲
・日に透ける紅葉仰げり車椅子 キミ子
11月の句会
・日時:11月15日(水)13:00~16:00 句会
・場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生の講話
今月は「名句鑑賞について」のお話しでした。
下記例句について鑑賞し合いました。
例句1.いくたびも雪の深さを尋ねけり 正岡 子規
子規はカリエスで寝たきりの生活。妹の律・母親に看てもらっている。
妹・母に尋ねているのかもしれない。それでは日常、平凡変わりばえしない。
「いくたびも」に広さ深さがある。呼びかけ、 直情の句。落差がある。
例句2.しぐるるや駅に西口東口 安住 篤
何も言っていない。出会い、別れを想像する。人生模様も想像される。
例句3.恋の句の一つとてなき葛湯かな 岩田 由美
女歌は私には一つもない。恋の句は詠めませんと言う作者。
葛湯は身体を温めて胃にもやさしい、幼い子供や老人向きの食べ物とも言え
ます。〈恋〉を詠んでいなくて、恋の文字が入っている。面白い句。
例句4.寒肥を撒くといふより叩きつけ 今瀬 剛一
寒中農作物・果樹・庭木などに施す肥料。
「撒くといふより叩きつけ」に臨場感がある。
115回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
蜻蛉にはとんぼの世界池の杭 |
光 夫 |
◎ |
二、三本持って行けよと大根引 |
芳 洲 |
◎ |
遠山は涅槃の如き紅葉山 |
キミ子 |
◎ |
冬の鯉背を乗り越える冬の鯉 |
斐紗子 |
○ |
海望むつわの花咲く露天風呂 |
興 洋 |
○ |
身にしむや自問自答の今日一日 |
典 男 |
○ |
秋の朝リハビリ兼ねて庭掃除 |
源 一 |
○ |
久慈川の流れ豊かや十三夜 |
正 |
○ |
里山やどこからとなく竜田姫 |
仁 志 |
|
「秋の交流会」 大子町永源寺の紅葉 (2015.11.10)
|
永源寺入口 |
|
|
永源寺 紅葉と石仏 |
里美 案山子祭りの猫バス |
【 俳句会リーダー 櫻井 キミ子記 】
俳句会活動状況へ
|