第85回 C-Netひたち俳句会
コミュニティNETひたちの十周年行事も無事終了し、俳句の展示も終えて皆さん一段落した気分です。俳句の展示では千石町の金子慶四郎さん(俳号:白葉)が10句ほど選句し、句評をノートに残してくださいました。大変励みになります。
また展示品にうち各人1点が筑波銀行多賀支店のロビーに展示されました。5月末頃まで展示の予定です。
5月の句会
・日時:5月16日(水)13:00~16:40
・場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生の講話
「俳句は何を題材として、どういうところに目をつけて詠むか」について、俳人正木ゆう子氏(天衣無縫な読み方で著名)の作品を例にお話をいただいた。
○ 「蝉すでに老いて出でたる蝉の穴」
蝉は長い間地中にあって、地上に出てからはすぐに命を終える。このことを「老いて出でたる」と表現。着眼点の素晴らしさを感じる。
○ 「死のひかり充ちて逝く父寒すばる」
父といえども客観的にみて情に流されていない。死のひかりで父への尊敬、愛情が感じられる。
○ 「明日知らず雌鹿雄鹿として眠る」
これをどう解釈するか、皆で討論。
俳句は分かりすぎてもだめ、分からなくてもだめ。このバランスが難しい。俳句に大事なのは省略。深く考えたい。
第85回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
無 |
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◎ |
蒲公英や海見渡せる砲座跡 |
光 夫 |
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◎ |
龍神橋野点の席の鯉幟 |
正 |
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◎ |
昼の雹宵の満月ありにけり |
源 一 |
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○ |
濃淡の山の木の芽の香りかな |
要四郎 |
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○ |
山吹の川面に映る明りかな |
キミ子 |
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○ |
欅並木風を離さぬ若葉時 |
斐紗子 |
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○ |
四月尽玉葱畑の地割れかな |
芳 洲 |
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○ |
大ぶりの草餅二つ午後のお茶 |
興 洋 |
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○ |
連休の人手集めの田植かな |
典 男 |
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