第90回 C-Netひたち俳句会
9月29日~10月1日、雲仙・島原吟行に参加してきました。台風予報が伝えられ気になりしました。長崎空港に降りてからは、バスで稔り田のなかを行き曼殊沙華に迎えられました。更に有明海は調整池(淡水)と海が道路で仕切られ、真直ぐな諫早湾干拓道路を走りました。また島原は城下町が残りお城、武家屋敷通りなど美しい町でした。雲仙普賢岳は大規模火砕流から20年が過ぎ、すっかり落ち着いていました。雲仙温泉新湯の地獄は硫気孔から熱湯が噴出、台風気味の中、十五夜の月見会をしました。雲脚は速く月は出たり隠れたり、月が出れば拍手が沸き上がり、思い出に残る吟行になりました。
下欄の「諫早湾干拓道路、島原城と雲仙温泉の地獄」の写真をご覧ください。
10月の句会
・日時:10月17日(水)13:00~16:00
・場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
小野先生の講話
今月は『平仮名、漢字の俳句の表記について』でした。ひらがなで書くか漢字で書くかが俳句では大事である。漢字は字を見れば意味が解り直ぐ胸に入る。漢字だけの俳句もある。ひらがなは内容がいろいろありわからないが、やさしさや広がりがある。使い分けが大切である。
皆んなで下記の例句の表記を考え、話し合いました。
例句 ひらがな、漢字のみ、片仮名
○ 天皇のこゑに哭きたる日の虱 吉田 汀史
○ 実ざくろや妻とは別の昔あり 池内 友次郎
○ 湯豆腐やいのちのはてのうすあかり 久保田 万太郎
○ 木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ 加藤 楸邨
○ よむようにうたうこのうた良夜かな 上田 日差子
○ 奈良七重七堂伽藍八重桜 松尾 芭蕉
○ 裏表裏表裏桐一葉 今瀬 剛一
○ 「大和」よりヨモツヒラサカスミレサク 川崎 展宏
第90回C-Netひたち俳句会結果
◆小野さとし先生選◆
特選 |
無し |
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◎ |
一面は白絨毯の蕎麦の花 |
正 |
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◎ |
水車小屋の拍子のリズム青蜜柑 |
キミ子 |
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○ |
不器用の炊く新米の香りかな |
芳 洲 |
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○ |
長き夜思い出せない忘れ物 |
要四郎 |
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○ |
湯の町や木通もありし朝の市 |
興 洋 |
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○ |
十五夜の月真っ白となる夜明け |
斐紗子 |
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○ |
秋晴れの思ひ立つまま墓参かな |
典 男 |
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○ |
広々と刈田を残し大落暉 |
光 夫 |
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○ |
虫の声そこねぬように雨戸引く |
源 一 |
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